食品スーパーの役割?
小売業は、行商から始まり、地域社会の発展とともに市場等の流通網や商店街が形成され、総合スーパーや百貨店、衣料品や電気店の専門性に特化した店舗が地方の幹線道路沿いに展開されました。車やパソコン、携帯電話等の普及により、人々の生活スタイルも多様化し、店舗の運営規模や方法も変化していきました。特にインターネット通販や宅配事業の形態が品揃え幅・価格・簡便性が受け入れられて急速に発達・浸透し、様々な商品を店舗を訪れなくとも購入出来る様になった事は、日本全国・世界の商園に販売する事が出来る様になり競合他社も多くなったため、誰に商品を販売したいのか?どんな価値を提供したいのか?他社と差別化できる点は何か?他社でなく自社で購入する利点は何か?等、情報化社会において明確に打ち出さなければ、ならなくなりました。人々の生活スタイルが変化し、様々な店舗展開や事業形態が時代の変化とともに現れました。
いつものように食料品や足りないものを買いに行く「人々の生活を支える存在」である「家族の日常生活」がマーケティングのポイントである食品スーパーは、地域社会の発展とともに時代の変化を常に捉え、地域に根ざした経営戦略が求められます。
日本橋三越が商品に対し「定価販売」というスタイルを初めて採用したことにより商品の価値や価格が形成され顧客の安心感へ繋がったことが「顧客満足の始まり」とされております。
現代において、「顧客を満足させるには、どうしたらよいのか?」、顧客の価値観は、時代の変化により常に変化し続けておりますが、昨今、変化の速度は、誰しも早いと感じていると思われます。 情報化社会において商品の情報は顧客も詳しく捉える事が出来るようになりました。
食品スーパーの経営者の哲学(志)により、食品スーパーには主に 3 つの特色があります。良品兼価を提供する一般的なスーパーやスーパー間の価格競争が展開されると販売管理費を下げてまで、徹底的に安さを実現するディスカウントスーパーや食への拘りと健康志向と食の楽しさを伝える高品質なスーパーが展開されております。業態の特徴は、販売する商品にも現れ食パン一つでも、配合一括表示からも判断できますが、質に拘れば、原料も高くなります。
いかに、お客様へ解りやすく伝える事が小売業の大きな役割となります。
今後、食品スーパーの役割と施策は何かを考えると、既に日本は、65 歳以上の人口の割合が全人口の 21%を占めている社会を示す「超高齢化社会の基準」に達し、 2025 年には、約 30%に達すると予測されております。食品スーパーが「人々の生活を支える存在」の場であり、他の競合スーパーと差別化する為には、今後、テクノロジーが更に進化してもお客様とのコミュニケーションに関しては、人が対応し、常にお客様の立場に立ち、マニュアルに無い対応が出来る現場社員やパートの育成、自らが創意工夫する人材が大切になってくると考えます。
又、健康志向・健康長寿の意識から食の安全や健康にかかわるリスクを軽減するための政策や措置がお客様から求められると思います。食品のリスクを科学的に評価する「リスク評価の策定」や食品事業者と消費者の間に立ち、食品や健康リスクについての情報や意見を交換するコミュニケーションの場を提供する施策を食品スーパーが地域の生活者の目線に立ち、安全がどの様に確保されているのか科学的根拠も含め、正しい情報をガラス張りに発信できれば、お客様を満足させられるのではと考察します。
食品添加物や輸入食品や残留農薬等、消費者が不安を抱く問題点に対し納得できる説明や理由を提示する為に、顧客とコミュニケーションを図り、常に生産者や出荷者や小売店等から得られる幅広い商品情報を食育の重要性とともに認識しなければならないと感じました。
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